『おみくじ』
☆宇田☆
どうせ良いのなんて出やしねー。
だって、俺、ガキの頃から毎年この神社に初詣して御神籤引くんだけど、
いっつも決まって「凶」ばっか。
去年なんか3年続きの「凶」の後の「大凶」で、
一緒に来てたダチにゃギャハギャハ笑われた。
ま、いんだけどさ。
そりゃ、ここの神社は他の神社より凶が出る率高いって評判だ。
だから、俺が「凶」続きでも、別にそんなに珍しかねーだろうよ 。
ンでも、1ペンくらい「凶」以外のも見てみてーじゃん?
で、今年はきちっと風呂に入って体清めてから、静かに一人で来たってワケだ。
そーゆーわけだから、頼ンますよ、神さン。
贅沢は言わねー、「吉」でいいんだ「吉」で。
と、念じて引いた25番籤。
開けてみたらば…。
えうっそ、マジかよ、いきなり「大吉」。
なんか超々予想外。
これって良いこと? 悪いこと?
にしても、うろたえてるこの気持ちって何だろう?
「吉」が出たら、絶対おめでたハッピーになれるはずだったのに。
普通の人が「凶」出した時みたいに、1人で苦笑いしたり、きょろきょろ視線が泳いだり、
あげく、境内の木にそそくさと結んで、こそこそ帰って来ちまうなんざ、どうよ。
ふう。
ま、取りあえずダチにはまた「凶」だったと言っとくか。
缶コーヒー飲み飲み歩きながら、てなこと思った俺って、やっぱ貧乏性かねぇ?
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odai
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